なにさま?!ミーハーズ


ドラマW『蒼い瞳とニュアージュ』

WOWOWがオリジナル(原作あり系ですが)で製作してるドラマW。始まった頃は何本か観ていたけれど、民放地上波ドラマとNHK海外ドラマでアップアップでもう何年もほったらかしでした。でも久々に興味をそそられリアルタイムでチェック。ドラマW、2時間単発でキャストも監督も脚本も充実してるんですけどね。



松岡圭祐原作・深田恭子主演のこのドラマ、なかなかよかった、かな。原作は未読です。
 深田恭子扮する一之瀬恵梨香は母親に虐待された挙句、それを苦にした父親の行った無理心中の生き残りで臨床心理士。高級外車を乗り回し、高級ブランドで身を固め、およそ堅苦しい雰囲気のない役どころを、宣伝通り深田が好演してました。都内のおそらく高級住宅街にどこの国の建築様式かって感じの豪邸に住み、両親とも亡くなった身の上でなんでそんなに豪勢な暮らしができるのかって疑問も浮かばなくはなかったけど、深田、富豪刑事だし・・・となんとなく納得してしまった(笑)。青酸カリを使った連続する自殺とあわやテロ?という事件を繋ぐ鍵がフランス産の絵本『蒼い瞳と曇り空(ニアージュ)』で、その絵本とそれをアニメーションにした映像がやけに印象的でファンタジーだったせいか小さい辻褄が気にならなくなった感じ。ストーリー的にも鍵である絵本を映像的にも鍵にしたってことでしょうか。恵梨香の心の傷を表す要素としても、箱庭療法と共に生かされてました。
 それにしても、深田恭子は独特でありながらいい女優さんになりつつあるのですね。彼女、台詞回しが不思議な感じだったり、醸し出す雰囲気も同じ年頃の女優さんとちょっと違うエキセントリックな感じだったりするので、万人に受け入れられる女優ではないと思ってきました。本人が役を受け入れていても役の方がそりを合わせないような、なんとも言いようの難しい雰囲気の女優というか。私は『神様、もう少しだけ』で結構泣かされましたし、その頃同じく何様ドラマ好きの友人が彼女を絶賛していた影響も受けて散々観ているので深田恭子は他の女優さんとは違う意味合いで好きなんですが、時々そのまったりした台詞回しが鼻につく時もあった。前クールの『山おんな壁おんな』でも役柄がフシギちゃん系だからアリなのかな、なんて思ってたけど、深田、ちゃんとカッコいい芝居もできるし台詞を分厚く繰り出すこともできる女優になってたよ(何様)。萩原聖人扮するキャリア組なのにとろくさい宇崎刑事が彼女を信頼してしまう意味合いが臨床心理士としてのテクニックだけでなく、彼女の持つ確固たる何かを持っている雰囲気にもよるんだろうなと思わされました。深田恭子の演技がそう見せてくれてた。明日の『ガリレオ』がますます楽しみになった!(結局そこか(苦笑))

 ストーリー的には、やはり原作を文字で読んでゆっくりと理解したいと思ってしまいました。ニュアージュの会という謎の組織(実際には組織ではないですが)が「簡単に死ねると思えば生きていけるよね」と希望者に配布している青酸カリカプセル入りの「お守り」が実際に使われる自殺の連発と、その「お守り」を使って「自決」した男が作り出した3個のプラスティック爆弾。その内の2発が実際に爆発し、おまけにその男の遺書ビデオがテロの犯行声明と警察に判断される。宇崎と恵梨香はキャバクラに立てこもった挙句犯人が「お守り」を使って自殺した事件の被害者のカウンセリング依頼という形で出会う。一見、「なんだ、こいつ」と思うような被害者とのやり取りに驚きつつも彼女達の心に入っていく恵梨香を宇崎はすぐに信頼してしまう。ま、この宇崎、世間知らずでおぼっちゃんちっくなんですが。立てこもり事件で石橋凌扮するベテランノンキャリ刑事も宇崎と恵梨香に出会う流れ含めて、その導入部はうまい。恵梨香はそうでもなかったでしょうが、刑事達は恵梨香にもお互いにも軽い反発を覚えながらもシンパシーの卵みたいなものを感じる雰囲気が感じられた。でもその後は説明不足だったり無理な流れもあったかなぁ。その事件で恵梨香を信頼した宇崎が次のテロ対策に彼女を誘い入れることで恵梨香も次の事件に関わる、ここもよしとできる。臨床心理士も何度もビデオを見るしそこから何かを感じ取ろうとしているのもよくわかるし、臨床心理士が感じる違和感をその刑事二人だけは信じるということもよく理解できる。恵梨香が子供の頃に悲惨な経験をしていたからこそ、その事件はテロなどではなく親子の問題なんだと気付くというのもわからないではないけど、完全に納得するには材料が足りない気がしました。この作品、2時間単発よりも連ドラ向きだったんじゃないのかな。キャストの質が落ちなければ・・・ですが。

 しかし無茶するよな。爆発での人的被害をなくすためとは言え、爆弾積んだ高級外車を山中のトンネルに突っ込ませるって・・・。燃料積んだ車内でプラスティック爆弾が爆発してあんな程度で済むの?爆弾がガソリンに引火した挙句山火事にならんのか?もしくはトンネル崩壊とかさ。割とすぐに警察が現状チェックのためにトンネルの中に入っていったけど(二次爆発がないかヒヤヒヤだった)、ホントにあんな程度で済むのかなぁ。心配しちゃったよ(笑)

 それにしてもサトエリ、いただけなかったな・・・。彼女、バリバリキャリア組で若くして管理職の女刑事を演じていました。残念ながら全く説得力がなかった。有能な感じが全くしないんだもの。台詞の下手さは言わずもがなですが、雰囲気的にも冷静で理論的な感じがしないんだよな。これも原作を読みたいと思った理由のひとつ。キャラクターが分からなかったから。サトエリと同じくグラビア系女優なら小池栄子の方が何倍もうまく冷静で理論的な有能女刑事を演じられると思うし、本人はかなり天然で頭悪そうなのに頭いい役がやけにうまい飯島直子だっているし、適任者は他にいっぱいいると思うんだけどな。篠井英介扮する精神科医(恵梨香の元主治医でもある、この人のことも描き切れてなかったと思うけど)とのシーンも全然よくなかった。あの女刑事自身が中途半端で自信のない人に見えてしまった。ホントになんでサトエリだったんだろう。他のキャスティングがよかっただけにホントに残念。

 残念といえば、深田の台詞ですごく印象深いのが「だとしたらとっても残念」という台詞。青酸カリを配るニュアージュの会の名前の由縁が絵本『蒼い瞳と曇り空(ニュアージュ』だったら意味合い的にも間違ってるしいただけないという意味での発言なのですが、恵梨香の人となりを表す意味でも最高にいい台詞だと思いました。こういう風にたったひとつの台詞を強く印象に残せる俳優は無条件にうまいと思うんですよね。私、松阪慶子も大好きなんですが、それを自覚したのが映画『火宅の人』の時。檀先生にどこそこのホテルでまた落ち合おうと海岸で言われ、少し間があって「やだ・・・忘れそう・・・』と言う。これが最高によかった!ちょっとタリない愛人って設定なのですが、そのほんの少しの間とその台詞でそのキャラクターが体現されていた。その台詞だけで愛せちゃうんだよな、あの時の彼女を。ダメな女優にはできない。今回の深田も同じことをして見せてくれた。あの台詞だけで彼女が一般的な臨床心理士とは違うかもしれないけれど、本質を見抜く、見抜ける、見抜きたい、見ようとしている人だということを納得させられた。これができるのっていい役者なんだと思う。

 いい発見があったりダメな発見があったり。原作を読んだらまた違う発見がある作品かもしれないなぁ。「感動した!!!!」とは叫べないけど、面白い作品だったと思う。
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by yu-er_911count | 2007-11-26 02:41 | ドラマ

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「なにさま?」とは「ドラマや映画などについて熱くなるあまり、いかにもえらそうに、あるいはプロデューサー気取りで語ってしまう」おバカなことである!ネタバレご容赦!
by yu-er_911count
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