なにさま?!ミーハーズ


漫画原作ドラマ~ハチクロと斉藤さん、そして、のだめ

この冬も原作ありのドラマが多い。原作小説ありに関しては別で語りたいので置いておいて、今回は漫画物だけ。と言ってもちゃんと見てるのは『ハチミツとクローバー』と『斉藤さん』だけなのですが。『ボンビーマン』は流し見、『1ポンドの福音』は裏の『フルスィング』を見てるので。




原作漫画を読んでることも読んでないこともどちらもありますが、この2作品は原作既読。『ハチクロ』は号泣しながら読み、『斉藤さん』は思い入れ少な目。この差がありながら、ドラマに関してはどちらも「生臭い」という同じ感想を持ってます。漫画は文字だけでなく絵がある分、実写化のハードルが高いとは常々感じてきましたが、更に時間の経過の問題がハードルを上げると痛感しました。多分どちらも原作漫画を知らなければそれなりに楽しめると思う。『ハチクロ』は美大系青春ドラマとして、『斉藤さん』が子育てドラマとして。漫画に限らず、原作を知ってても楽しめるドラマもあります。でも漫画に関しては原作のキャラクター像をヴィジュアルとして踏襲していないと最初の関門は越えられないと思う。

『ハチクロ』は正にその典型。花本はぐみに成海璃子をキャスティングしたことはかなり頑張ったと思うんです。本人が15歳なのにキスシーンがあることを気にする人もいますし、はぐちゃんは子供びた大人なのに璃子ちゃんは大人びた子供だという人もいます。が、私ははぐにしては大きいと思うだけ。映画版は未見ですが、蒼井優よりはイメージに近いかなー。竹本くんが生田斗真なのも、彼の演技力を買ってるので問題なし。なのですが・・・。修ちゃんの村上淳は俳優としては好きなんだけど、その激ヤセぶりが気になるのと、その痩せ方が修ちゃんからかけ離れていることが残念すぎる。無精ひげと髪型も違いすぎる・・・。村上淳、体は大丈夫なの?マジで心配。森田忍の成宮くんも、彼の俳優力は知ってるけど、森田のふわふわ感には遠い気がするし、髪が短い!漫画で一番好きな男性キャラ・野宮がカッシーなのは期待大でしたが、髪型が・・・・。髪がこれも短すぎるよ。。。髪型って漫画のキャラ設定で重要だと思うのですよ。色までは言わないからせめて髪の長さくらいは踏襲してほしいんだよな・・・。はぐちゃんとあゆは原画のままの髪型にしてるんだし。森田は黒髪で伸びたのを適当に切ってる風の古臭い長髪でいてほしかったし、野宮にはこだわりのロン毛でいてほしかった。成宮森田はこまめに散髪してる感じがしちゃうし、カッシー野宮は短髪なのに無精ひげの勘違いさんにしか見えない。村上修ちゃんも老成した変なおっさんだもん・・・。もっと普通っぽい、爽やかな感じでいいのに・・・。唯一原作のイメージどおりなのは滝沢沙織扮する美和子さん。似すぎだ。でも藤原デザインに欠かせないリーダーと変な服もおしゃれに見える社員(名前失念)がいないけど。なんでよーー!(涙)

『斉藤さん』は原作がそんなにメジャーではないと思います。私自身、読んでるけど印象薄いし。でも斉藤さん=観月ありさはきれい過ぎる。漫画の斉藤さんってもっとフツーの感じ。がははって笑って、いろんなことを意に介さない感じで。観月の斉藤さんはともすればサイボーグっぽいというか、ジャージ着ててもかっこいい。おばさんに見えない。だから正論言われちゃうときつすぎる気がしてしまう。斉藤さんはもう少し隙があってもいいような。原作がそうだから。

そういう意味でも『のだめカンタービレ』はポイントを押さえてたと思う。玉木千秋は雰囲気で押し捲ってたし、瑛太の峯君も小出くんの真澄ちゃんもヴィジュアル完璧だった。水川の清良も。先生たちは微妙だったけど、主要キャラがイケてたから度外視できた。

ストーリーに関しても『ハチクロ』『斉藤さん』ともにひっかかる。

『ハチクロ』は単なるダイジェストになり過ぎてませんか?
原作を知る視聴者からすれば後半の盛り上がりをどこに持っていくのか見えてしまうのもあるけれど、ここまでの展開だと季節がばっさり飛びすぎて、原作の描いている片思いのじれったさが素通りされてる感じがしてしまう。春の入学シーズン、夏の花火、クリスマス。確かにドラマティックなイベントだけど、『ハチクロ』は美大生の繰り広げる青春物。世俗的なイベントよりも学生特有のイベントを見たいと思うのは原作にこだわり過ぎてるからでしょうか。その点でも『のだめ』はうまかったよね。団体競技とも言えるオーケストラ・音楽と個人競技の美術の特性の違いもあるのだろうけど・・・。オケの練習だといっぱい会話が成立するけど、絵を描くとか彫刻するとかだと台詞のない黙々と作品に向き合う場面になっちゃうか。それも理解できるけど、ハチクロの醍醐味はやはりそれぞれが仕上げる作品でもあった。竹本くんの作品にいたっては一度も出てきてない。青春の塔、見たかったよ・・・。ドラマのハチクロはそれぞれのこだわりでもある作品が後回しで単に片思いだけがクローズアップされてるだけ。アートと恋、両方に苦悩する彼らがいいのに。恋の側面だけ見れば森田とはぐは両思いなのに絶対にそうならないのはなぜか?それは森田が破天荒だからとかはぐちゃんが不思議ちゃんだからとか、そんな単純なことじゃない。二人がアーティストとして天才だからってことだけでもない。でもそれは世俗的イベントに重きを置いた単なる青春恋愛物では描き切れない気がする。それだけでハチクロの世界観とはずれてる。『のだめ』もダイジェストだったと思う。でもすごく盛り上がれた。同じことを求めるのもどうかと思うけど、『ハチクロ』だって学内と商店街のイベントを時間軸にして展開することもできたような・・・。今のダイジェスト感のままあの事件に至るとしたら、あの苦しみの日々は観ている私には衝撃になり切らないと思う。陳腐な悲しいお話にしないで・・・。

で、『斉藤さん』。
話が重い。深刻すぎる。幼稚園の対応がリアルじゃない。隣り合わせの学校と幼稚園があったら、年度のスケジュールを組む時につき合わせるでしょ。問題が起きた時に先生同士で話すでしょ。その当たり前の手続きを踏まないで親同士が対立してるのは、子供を持たない人間が見たっておかしい。違和感しか持てない。
ミムラ扮する真野も幼稚すぎる。意見を言えない人とか以前に問題がありすぎる人だよ。ドラマの設定では、以前の場所で息子が暴れん坊過ぎて孤立したから引っ越してきたことになってるけど、初回では息子自身が幼稚園になじむことよりも母親である自分がママ仲間に受け入れられるか、それだけを重視していた。それっておかしくないか?夜、「幼稚園どうだった?」と聞く夫に「友達できた♪」と答えるけれど、それは自分のことで息子のことではない。おかしいって。どんなに子供のことを愛してるエピソードがあっても、「あなたにとって息子は重荷なのね」と感じるしかなかった。ドラマの真野はただの自己中心的な女じゃない?
原作の中での真野はごくごく普通の感覚のごく普通の母親だった。斉藤さんが回りを気にせず思ったことや曲げられないことを口にして、結果的に敵を作るタイプなのに対して、公平で対等な視点でいる人だった。違う言い方をすれば読者に近い存在だった。でもドラマの真野はそこから極端にずれてる。回りの目を気にして、いや、他人からの評価だけを気にする人に見える。ポジション的には視聴者に近い立場なのかもしれないけど、他人の評価を気にする人では視聴者の立ち位置にはならないのではないだろうか?
ドラマの斉藤さんも深刻すぎる。もっと普通でいいのでは?恐怖を押し殺してまで意見を貫く人ではなく、もっと大雑把でいい気がする。ドラマの斉藤さんはかっこよすぎる。強く見えすぎる。本当は恐がってるのに。神経質にも見えるから正義を振りかざしているようにも見えてしまう。もっと雑ならもっと共感できるのに・・・。言い換えればもっと漫画的でいいってことかな。

漫画という絵が伴う原作は相当うまくやらないと失敗が多い。この2作はその典型って気がしてます。
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by yu-er_911count | 2008-02-06 04:23 | ドラマ

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「なにさま?」とは「ドラマや映画などについて熱くなるあまり、いかにもえらそうに、あるいはプロデューサー気取りで語ってしまう」おバカなことである!ネタバレご容赦!
by yu-er_911count
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